木苺のワンピース

きのう、
「篠原ともえのソーイングブック、ザ・ワンピース」
という型紙つきの本を買った。


娘が「ワンピ、作って」と
私を魔法使いと勘違いしてこともなげに言うもんだから

そんなめんどくさいとこでけるかい!
今年はいろいろ忙しいから、肩こって寝込んだりでけへんのじゃーーー

と言いつつ、ソーイングブックに載っているワンピが
あまりに可愛いもんだから、つい本だけは購入してしまい。

篠原ともえの現役の可愛さにも驚き。


そだ!
ミシン壊れてっから
ミシン買わなむりやし!



そして思い出した。
娘が小学校高学年のときに作ったワンピースのことを。

(発表会で、がんばりすぎてるケバケバしいドレスなんか
着たくない、作って!と言われたので作った)

そしてそのあと、詩も書いたな、と。

ワンピ、探したら出てきた。

そして、詩も。
(「詩」ぽくないけど)

 ↓




「木苺(きいちご)のワンピース」


白いコットンにちりばめた ピンクの木苺

パフスリーブ  後ろ結びの大きなリボン

ノスタルジック 上品なドレス




150サイズの型紙通りに縫ったけれど

襟ぐりのレースは かわいくするアイデア



小さなレディはくるくる回る  笑みをこらえきれずに


手作りのワンピースがうれしいのか
舞台でピアノを弾くのが待ちきれないのか



  約束したね ワンピース

  約束は守ったよ 「必ずつくってあげる」って



  ☆    ☆    ☆    ☆    ☆


その昔  母は生地を広げ
「スカートを縫おうね」と私に告げた
「ねぇちゃんの分と お前の分と おそろいだよ」 と


忙しかった母は それから
忘れてしまったか
忘れたふりで 記憶の隅に追いやったか



それでも私は待っていた


合皮でブラウンのその生地は
はぎれやさんできっと格安
だけど私にとって
  夢のように’ハイカラ’で
  魔法のように大人っぽくて




姉の分と私の分と
二つに裁断されたっきりの魔法の合皮は
いつまでも  箱にしまわれたまま


それでも私は待っていた


ひそかに取り出し  おなかにあてて  爪先立ち
 タンスの鏡は上半身しか見えないから


いつのまにか  その生地では足りないほどに
 自分が大きくなっているとも気付かずに




  ☆    ☆    ☆    ☆    ☆


年を経て
名ばかりの親になった私が
今度は娘と指切りをする

「発表会のワンピースを作ろうね」


名ばかりの親でも考えはする
守れない約束はしちゃいけない
ちっちゃな胸が 悲しみの雪で埋め尽くされないように



  ☆    ☆    ☆    ☆    ☆


ちょっと背伸びの ピンクのサンダルは23㎝


小さなレディは胸を張り
小さな舞台で 拍手を浴びる

たっぷりギャザーのコットンの白に
ピンクの木苺が揺れている










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