「艶めくテナー、ローゼンベルク湯澤、追い詰められる」 2つのモーツァルト(7)

たった2回観ただけでいつまで書いてるねん!
というお叱りもなくありがとうございます(誰に言ってる?)。



ロックオペラモーツァルトには
いろんな(不勉強な私が知らなかった)スゴイ人が出ていたけれども。


たとえば
ヴォルフガング(モーツァルト)の姉、ナンネール役の菊地美香嬢。

歌がんまいっ。

父レオポルト(高橋ジョージ)死すときの
ナンネール菊地の歌声はたいへん泣ける。胸に響く・胸にしみる(/_;)





それから
ローゼンベルク伯爵役の湯澤幸一郎氏。
(宮廷オペラ劇場の支配人役)


まず、艶っぽくてよく通るお声。


白塗りのお顔と
わざと口をゆがめたように大きく描いた口角(くちびるが左右で上↑と下↓違えて描かれていた)。


なんつうか
湯澤氏の余裕と貫禄に裏打ちされた確かな道化。と言いましょうか。


(白塗りって時点で、親近感あって、50デーモンアップ↑)

(50デーモンってどんくらいだ? てか 何の単位だ?)


本来はおそらくバリバリ2枚目の方なんじゃないのかな。

にくにくしくも愛嬌ある道化に品があり。



さて
ローゼンベルク湯澤が1人で登場し、

モーツァルトの音楽は実は悪くないんだ…て内容を、ついつい
密かに独り言で言ってしまうシーンがあった。

その中で、ローゼンベルクはサリエリの口調をマネて口に出し、悪態をつく。


その途中、知らないうちに背後からサリエリが現れ、悪口を彼に聞かれてしまう。
 という場面。


湯澤は
山本がサリエリ役のルージュバージョンでは山本の口調で
中川がサリエリのインディゴバージョンでは中川の口調で
ちゃんと使い分けて、サリエリのマネをしていた…


会場、大爆笑。



そして
2/23(土)、ルージュ公演終了後のカーテンコールで
大拍手で盛り上がる観客を前に、熱い熱いアッキーが、
あのサリエリのマネするところ、やって!と湯澤氏に振った。

湯澤氏は明らかに動揺し
私も(アッキー、調子に乗りすぎや~と)動揺し(笑)このスリリングな成り行きにハラハラした。

そこで冷やっこい空気が流れるかと思いきや。

なんと
ほかの出演者たちは皆このシーンに登場していないので直に湯澤モノマネを誰も=サリエリ以外は=見たことがないことに気づかされ、
わし、見たことないで。(見たいでぇ!)的な出演者たちからの視線が湯澤に集まった。
すでに観客も拍手して盛り上がっている。
追い詰められた湯澤。
(恐ろしい…。この場が徹子の部屋と化す。)

覚悟を決めた湯澤。
さっき演じたサリエリのマネのフレーズを披露。

さすがの湯澤。
と、さすがの観客。さすがの共演者。
温かい爆笑に包まれる。



しかし紳士湯澤のすごいところはそれだけではない。

この無茶振り、
実は最初、

「たった今の公演中に山本サリエリのマネをやったんだから、中川サリエリを、今やって」という振りだったのだが。

湯澤はとっさに
「いやぁ… それは…
 明日来られるお客さんもいるだろうし…」と言い
「それは明日に取っておきましょう」と
そこのとこだけは拒絶したのだ。


(たとえば、今日初めて観て、明日インディゴ公演=千秋楽=を観るお客様は
明日、中川サリエリのマネを観れるわけだから
ここで観てしまいたくないだろう。
明日本編で観てもらう方が良い。)と瞬時に判断して。



今日初めて観て、明日も来る客。
明日、中川サリエリのマネを初めてみる客。

そう、アタイもそうだよっ。


ありがとね
ありがと ローゼンベルク湯澤殿。



彼はものすごく頭のキレる男だと
私も瞬時に判断したよ。







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